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構成可能なWeb3データネットワーク

Kyle Samani
2022年2月16日 | 8 minute read

数か月前の2021年のMulticoinサミットでは、2022年の暗号資産で最も重要な進展として構成可能性(コンポーザビリティ)を基調講演で取り上げました。そのプレゼンテーションは、Solana(ソラナ)ブロックチェーン上の金融資産の構成可能性に特に焦点を当てたものの、金融コンポーザビリティはコンポーザビリティの唯一の形態ではありません。コンポーザビリティにはより大きな機会があります:データコンポーザビリティです。

暗号資産エコシステムの基盤となる基板はレイヤー1sです。これらのネットワークが幅広くレイヤー1sと呼ばれるのは、それぞれがいくつかのケイデンスの状態について一致に至る一連の最高のノードを持つためです。しかし、どのような状態を追跡するか、どのように共通認識を実現するか、どんなアプリケーションタイプをサポートできるかによってそれぞれの機能は異なります。L1にはいくつかの主要なカテゴリーがあります:

  1. 資産台帳ー ビットコイン、イーサリアム、ソラナ、ポリゴン、フロー、ニア、アバランチ、テラなど。
  2. 貯蔵台帳ー ファイルコイン、Arweave、Siaなど。
  3. データ台帳 — セラミック
  4. アプリケーション固有の台帳 — Osmosis、 Helium、 Thorchain、 Sommelier、 Auth Networkなど。

長年に わたる信念は(ここここ、そしてここをご覧ください)、ソラナブロックチェーンが主要な暗号資産ネイティブな資産レジャー(元帳)になるということです。また、Ceramic(セラミック)が主要なデータ元帳になると考えており、今日は、Union Square Ventures(USV)とともに、セラミックへの3000万ドルの投資を共同で主導したことを発表したいと思います。USVに加えて、Coinbase Ventures、 CoinFund、 Collabfund、 Dapper Labs、 DCG、 Edge and Node、 Figment、 Hashed、 Jump Crypto、 Metacartel Ventures、 Not Boring Capital、Northzone、P2P Capital、Placeholder、 Protocol Labs、 Reciprocal Ventures、 Variant Fund、 Venrock および50以上の暗号資産エンジェル投資家、コミュニティメンバーが同ラウンドに含まれます。

希少性と豊富さ

イーサリアムやソラナなどの資産元帳は1つの非常に簡単なこと:つまり誰がいくつトークンを持っているか(代替可能、代替不可能なトークンとも)を追跡します。それだけです。これらのシステムのネット出力は間違いなくシンプルです。

言い換えれば、資産元帳は希少性を管理します。ある一定の時間におけるあらゆる特定の資産については、一定数のトークンが必要です。すべてのトランザクションでは、支払い、取引、借り入れなど誰かのトークン残高が減少し、別の誰かのトークン残高が増加します。

しかし、過去30年間にわたるインターネットの一般的なアークは、希少性に関するものではありませんでした。実際、それは逆でした。むしろ潤沢性に関するものでした。より多くのすべて、つまり、多くのデータ、多くの画像、多くのコンピューター、多くのサーバー、多くの友人、多くのフォロワー、多くのつながり、多くの消費、多くの共有などです。

希少 志向のアプリケーションでは、一部のユーザーがコインを獲得するにつれて他者がコインを失わなくてはなりません。しかし 潤沢志向のアプリケーションでは、ユーザーは無限の量のデータやコンテンツを作成できます。ツイートを無制限の量だけ投稿し、無限の量のアカウントをフォローすることができます。この主な違いは、これらのタイプのデータ中心の利用例とトランザクション量を処理できる新しいタイプのレイヤー1を必要とします。

ソラナの希少志向のWeb3アプリケーション(誰がトークンをいくつ持っているか)における位置づけは、セラミックの潤沢志向のWeb3アプリケーション(誰がどのツイートを執筆したのか)に値します。ツイッターの分散型バージョンがいつか存在するとするならば、そのdTweetsのホストはセラミックとなるでしょう。

NFT、Web3ソーシャルアプリ、暗号資産ゲームなどの爆発的普及によって、構成可能で分散型のデータベースを立ち上げることに関心のある開発者が数多くいます。現在、数千人の開発者がセラミック上にすでに400以上のアプリケーションを構築するなど、セラミックは圧倒的に最有力な分散型データネットワークになっています。

システム概要

全元帳ー資産元帳、ストレージ元帳、データ元帳 などは、3つのプロパティを同時に実現する必要があります:

  1. スケール — スケールがないと、ソフトウェアは単なるおもちゃにすぎなくなります。
  2. 構成可能性 — 分散型の元帳により多くのデータ、状態、機能が追加されるにつれて、その上に新しいアプリケーションを構築するための基盤の幅や深さは増します。構成可能性は究極のネットワーク効果です。
  3. 論理的中央集権化 — システムが論理的に断片化する(通常はスケールをサポートするため)と複雑性は増し、構築は困難になります。構成可能性の中核となる利点はネットワーク効果を複雑化することですが、論理の中央集権化を破ってスケールを可能にすることは開発者が実際にこの利点を実感することを妨げます。これまで論理的な中央集権化の重要性を何年も強調してきました。

スケール

ソラナが成功した理由の1つは、金融アプリケーションのために、1秒当たり数万もの取引(今後数年間で数百万もの取引に及ぶ可能性が高くなる)を達成したことです。もしセラミックがツイッター、フェイスブック、レディット、スナップチャット、ティックトックなどの分散型バージョンを同時にホストするならば、セラミックは1秒当たり数億もの取引を達成するまでスケールアップする必要があります。これは、全く異なるレベルのスケールです

それを達成するために、セラミックはその元帳上のデータ構造にいくつかのかなり独断的な意思決定を行います。最も重要なのは、セラミックでは人々の間で共有できる状態(例えば、転送可能なトークンやAMMプール)が存在しないことです。すべてのステート(状態)は、作成した人のみによって所有され、誰も別人のステートを変更することはできません(ユーザーは、他のユーザーが所有するステートにリンクすることならできます)。

セラミックの有効なメンタルモデルは、すべてのユーザーがストリームと呼ばれるJSONドキュメントの集合を持っているということです。それらのドキュメントはその所有者のみが変更できるものです。各ドキュメントに保存されたコンテンツは、任意のものであり、他のドキュメントにコンテンツを参照できるようになります。これは、演算を排除するものではありません。開発者は、ストリームコードと呼ばれる機能を記述し、これらのドキュメントを更新できる方法と、新しいアップデートごとに実行するアクションを定義することができます。例えば、ツイッターのようなアプリケーションのために、開発者はユーザーTotalTweetCount機能を定義し、ユーザーが各ツイートを公開するたびにセラミックストリームにそれを追加することができます。

この非常に独断的なアーキテクチャーは、ユーザー間のステートを開放するもので、その美しさはシステムを非常にクリーンに水平的に拡張できることにあります。1‐100万のユーザーアカウントを1セットのセラミックノードに複製し、100万1‐200万のユーザー アカウントを別のノードに複製するなどする世界を想像してみてください。理論的には、ネットワークは必要ならば構成可能性を破ることなく各個別ユーザーにまでシャードできます。ユーザーシャード間の状態の検証可能性と構成可能性を確保するために、セラミックはすべてのユーザーにわたるトランザクションを集計するマークル・ツリーのデータ構造に依存しており、あらゆるユーザーが他者のJSONドキュメントの完全性をいつでも検証できるようになりました。

コンポーザビリティ

セラミックがクロスアプリケーションデータの構成可能性を実現するのは、主にデータモデルと呼ばれる新しい抽象化を活用することを通じてですが、これは、ネットワーク上の各個人ユーザーから同様の種類のアプリケーションの状態を保存、取得する方式を統一します。例えば、各分散型ツイッターの導入が、少数の共有データモデルで実行されることを想像します:各ユーザーのツイートに1つ、そのソーシャルグラフに1つ、そのDMに1つなどです。同様の基盤となるデータモデルを採用することで、アプリケーションは同じデータ上にネイティブに相互に操作することができると考えられます。

一方、セラミックのデータモデル標準の使用と、資産元帳のトークン標準の使用とを比較することができます。例えばイーサリアムでは、ERC-20代替可能トークンとERC-721代替不可能トークン(NFT)の導入によって、自然に相互運用するトークンと金融アプリケーションのエコシステム全体が生み出されました。セラミックは同様の概念をデータにもたらします。

セラミックは、これらのデータモデルをコミュニティ主導のアプローチで作成し、あらゆる開発者がエコシステム内で、他の開発者と共にモデルを容易に定義、共有、サイるようできるようにします。より多くのデータモデルがコミュニティによって作成されるにつれて、構成可能なデータで構築されるアプリケーションの数と多様性が継続的に拡大されることになります。

このように構成可能性もまた、開発者体験をより良くするものです。セラミック上にアプリケーションを構築することは、データモデルの市場にブラウジングし、アプリにプラグインし 、これらのモデルに保存されているネットワーク上のすべてのデータに自動的にアクセスできるように見えます。セラミックを使用すると、開発者は独自のサイロ化したユーザーやデータでアプリケーションを起動する心配がなくなります。開発者間の複合的なイノベーションの速度が劇的に加速されることになります。

L.F.G.

セラミックネットワークは、現在も存在し、SDKはここから利用可能になっています。すでにセラミックの上に構築中の一握りの企業に投資を行っています。

セラミックネットワークは、2021年6月以来、ベータ版となり、少数の初期のサポーターによってホストされています。今後数か月間で、ネットワークはその数が増加しているホストへと分散され、完全にパーミッションレスとなり、誰もがセラミックネットワーク内でコンテンツをホストできるようになります。ネットワークをパーミッションレスホスティングに移行するために、セラミックはトークンを立ち上げ、そのトークンは世界中のセラミックネットワークをホストする人々にインセンティブを与えるための経済的レイヤーとして使用されます。これは、IPFSやFilecoinに少し似ています。

セラミックについて最も気に入っていることの1つは、現在の資産元帳を構築している開発者のために新機能を解放するということです。イーサリアム、ソラナ、ポリゴン、アバランチ、ニア、ルナ、フローなどあらゆる主要な資産元帳を用いて構築している開発者は、同時にデータ中心の機能にセラミックを活用してアプリケーションをより良くすることができます。セラミックの柔軟なDIDベースのアカウントシステムを通じて、セラミックは主要な資産元帳のいずれかのユーザーがすでに使用している秘密キーと自然に結び付けます。このため、すべての主要な資産元帳を基にしている開発者が、そのアプリケーションの一部にセラミックを採用することを期待します。

今年は数千もの開発者がセラミック上にアプリケーションを立ち上げるにつれて、セラミックネットワーク内の構成可能な状態の量は爆発的に増加し、継続的に高度なアプリケーションを作成するための活力に満ちたデータ基板を提供します。

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