暗号資産には、価値の保存、セキュリティトークン、ユーティリティトークンの3種類があります。汎用の価値保存は、これらの通貨が独立した通貨基盤であるため、交換方程式を使用して評価する必要があります。例として、Bitcoin、Bitcoin Cash、Zcash、Dash、Monero、Decredがあります。
同意しない人もいますが、私は、このカテゴリーには、Ethereum、EOS、Dfinity、Kadenaなどのスマートコントラクトプラットフォームのネイティブトークンも含めています。それはなぜでしょうか。それは、十分に有用になるスマートコントラクトプラットフォームのネイティブトークンが、独立した価値の保存場所として出現する現実的な可能性があるからです。
従来のセキュリティーが広く理解されているため、このエッセイでは、セキュリティトークンには触れません。セキュリティーをブロックチェーンに移動することは、決済時間やカストディアンシップの面で、従来のシステムよりも優れている一方、セキュリティ自体の性質については何も変えません。
このエッセイは、ユーティリティトークンに焦点を当てています。
背景
2016年と2017年に立ち上がったICOの大部分は、独自の支払い通貨としても機能したユーティリティトークンでした。これには、Filecoin、Golem、0x、Civic、Raiden、Basic Atention Tokenなど、多くの有名なプロジェクトがあります。
これらの暗号通貨は、自立型の通貨基盤として存在しています。通貨基盤は、交換方程式:MV = PQを用いて評価する必要があります。したがって、M=PQ/Vです。
トークン速度についてで述べたように、交換方程式のVは、基本的にすべての独自の支払い通貨にとって大きな問題です。独自の支払い通貨は、一般的に、速度の問題に敏感であり、それは永久的に価格に下落圧力をかけ続けます。これにより、独自の支払い通貨であるユーティリティトークンが速度100を超えることを予想しています。速度1,000も可能です。参照として、USD M1の供給速度は5.5です。
以下に、ユーティリティトークンの速度問題に対処する2つの新しいトークン経済モデルを紹介します。両モデルは主に以下を最適化するように設計されています。
ユーティリティトークンの価格はネットワークの使用でほぼ直線的に上昇する必要があります。
もちろん、この結果は、ネットワークの使用が減少した場合、または以前の予測よりもゆっくり増加する場合、ネイティブトークンの価格は下がるということです。
ワークトークン
Augurは、ワークトークンモデルの先駆者です。Keepは別の例です。
ワークトークンモデルでは、サービスプロバイダーは、ネットワークのために作業を行う権利を獲得するために、ネットワークのネイティブトークンをステーキング(別名:ボンディング)します。Keep(オフチェーンプライベートコンピューティング)、Filecoin(分散型ファイル保存)、Livepeer(分散型ビデオエンコーディング)、Truebit(オフチェーン検証可能なコンピューティング)、Gemのような人間が動かしている「分散型メカニカルトルク」のような商品であるサービスにとって、一定のサービスプロバイダーが次のジョブを与えられる確率は、すべてのサービスプロバイダーがステークした総トークン数に対してのトークン数に比例したものです。
ワークトークンモデルの良いところは、投機家いない中、ネットワークの使用量が増加すると、トークン価格が上昇するということです。サービスの需要が高まるにつれて、サービスプロバイダーの収入が増えます。トークンの供給数量が固定されているので、サービスプロバイダーは納得して、増加するキャッシュフローストリームの一部を獲得する権利のために、トークンあたりにより多くの金額を払います。
ほとんどのワークトークンシステムは、事前に指定した基準に満たないでジョブ実行するワーカーを罰する何らかのメカニズムを備えています。例えば、Filecoinでは、サービスプロバイダーは、契約上データを一定期間保存するように決められています。契約期間、サービスプロバイダーはいくらかのFilecoinを保管し、24時間年中無休で、最小帯域幅でファイルが利用可能であるように保証する必要があります。サービスプロバイダーがこの基準に従わない場合、彼女はプロトコルによって自動的にペナルティを科せられ、ステークしたトークン数が減らされます。(取り上げられる)。
ワークトークンの評価モデルは単純で、「正味現在価値」(NPV)です。
従来の「金銭としてのトークン」モデルと比較して、ワークトークンモデルはユーティリティトークンのターミナルバリュー計算を完全に変えます。Filecoinを例に、相違が大きいことに焦点を当てましょう。
Filecoinチームが、2021年の目標市場が1100億ドル(16ページ)であると示唆しています。これらの数値は、使用されていない容量を利用するのではなく、明確なレンタル意図でハードドライブを購入するという従来のモデルに基づいています。Filecoinは、単価を大幅に下げる提案をする可能性があります。用心深く、Filecoinが価格を全く下げないと仮定します。
Filecoinは、「金銭としてのトークン」モデルを用いて、速度が速いです。速度は無限に近づくことはありません。Filecoinネットワークの保管プロバイダーはファイルを保存する前にデポジットを投入する必要があるため、上限があります。このステーキングシステムの正確なメカニズムはまだ設定されていません。いずれにしても、このメカニズムはFilecoinトークンの速度に上界を保証しています(同様に、取引手数料も上界を課しています。しかし、その上界は、このエッセイの内容では無関係となるくらい、高くなる可能性があります。)
USD M1の速度は約5.5です。金融危機(FRBがマネーサプライを約2倍にした)の前は速度は10でした。しかし、10はFilecoinにとっては、現実的な数ではありません。Filecoinが一般目的貨幣になろうとせず、Filecoinをステーキングに必要な最小量以上保有するという説得力のある動機付けがないことを考えると、私は、USD M1よりも3-10倍の速度を推定します。これは、速度が30〜100を意味します。
Filecoinのターミナルバリューは、市場の飽和度を100%と仮定して、11億ドルから36億ドル($110B/100、$110B/30)の範囲内になります。
では、ワークトークンモデルにおけるFilecoinのターミナルバリューについて考えてみましょう。ターミナルバリューは、キャッシュフロー/割引率として計算することができます。割引率が40%、営業利益率は50%*として、Filecoinのターミナルバリューは1100億ドル x 50% / 40% = 1375億ドルとなり得ます。
ワークトークンモデルは、独自の支払い通貨モデルよりも100倍までの価値となります。
これは可能でしょうか。
ユーティリティトークンを独自の支払い通貨として考慮すると、ターミナルバリューは取引量の一部の価値に向かう傾向があります。それはなぜでしょうか。交換方程式M=PQ/Vにより、V > 1を仮定すると、MはPQよりも小さい必要があるからです。
一方、ユーティリティトークンをネットワークに代わって作業を行う権利として使用すると、サービスプロバイダーに支払われる収入の割合としてではなく、システムが生成する運用キャッシュフローの倍数で評価されます**。さらに、ワークトークンモデルでは、ネットワークが成長し成熟するにつれ、割引率を減らし、リスクを除去し、最終的にターミナルバリューを増やすことになります(これは、総トークン価値がトランザクションスループットと比例して超直線的に成長する必要があることを意味します)。
ワークトークンモデルは、提供されるサービスが純粋な商品である場合にのみ機能します。サプライヤーがマーケティング、カスタマーサービス、市場参入戦略などの他の要素で競争すると、ワークトークンモデルは機能しません。ワークトークンモデルは、ステークされたトークンに基づいて、サービスプロバイダーに新しいジョブを割り当てるようになっています。これは、顧客獲得に積極的に競争しているサービスプロバイダーには適していません。これらの種類のネットワークでは、別のモデルが必要です。
バーンとミントの均衡
Factomは、バーン・アンド・ミントの均衡(BME)モデルの先駆者であり、私が知る限り、本モデルを実装した実質的なネットワーク価値を持つ唯一のトークンです。(Factomは、ワークトークンとして実装できるコモディティサービスを提供しているが、その代わりにBMEを実装することを選択しました。)
BMEモデルでは、ワークトークンモデルとは異なり、トークンは独自の支払い通貨です。しかし、従来の独自の支払い通貨とは異なり、サービスを利用したいユーザーは、サービスを利用するために相手に直接支払いを行いません。むしろ、ユーザーはトークンをバーン、つまり焼却して使えないようにします。
そうです。顧客は、お金を焼却するのです。
顧客がお金を焼却したときは、サービスプロバイダーの名で行います。つまり、顧客は、サービスプロバイダーが焼却されたお金の分、働いたことを公に認めているのです。(オンチェーン)。
基盤のサービスにアクセスするために焼却したトークンの量は、米ドル建てにする必要があります。例えば、Factomでは、Factomのブロックチェーンに参入するコストは、Factoids(FCT)の価格にかかわらず、米ドルで0.001ドルです。
トークンの焼却プロセスとは別に、プロトコルは期間ごとにXの新しいトークンをミントし、そのトークンをサービスプロバイダーに定量的に割り当てる必要があります。トークンのミント期間中に焼却した50トークンの内1トークンが、サービスプロバイダーAの名で行われた場合、サービスプロバイダーAは、新しくミントされたトークンの2%を獲得します。
Xは固定値である必要はないことに注意してください。Xがバーンされたトークンの関数ではない限り、可変です。(これは、循環論法となり、最終的にBMEの目的を意味のないものにします。)
表面的には、このモデルは、サービスプロバイダーの報酬が低すぎるまたは高すぎるというシナリオを作り出すかのように見えます。しかし、実際にシステムが均衡状態に近いところで機能している場合、サービスプロバイダーは適切な額の報酬を得ます。
また、Factomの場合、サービスプロバイダーとブロックプロデューサーは同じであることに注意してください。ERC20トークンの場合、これは定義上、Ethereumネットワークがブロックの生産を抽象化するので、本当ではありません。しかし、BMEモデルをERC20トークンに採用することは可能です。
ワークトークンモデルのように、BMEモデルは、ネットワーク使用での線形成長が、トークンの価値に線形の非投機的成長を引き起こすモデルを生成します。
では、市場の投機家がいないことを想定した例を紹介しましょう。以下を仮定します。
月当たりの民とされるトークン数:10,000
米ドルでのトークンのコスト:$10.00
サービスの単価:$.001
システムは均衡になります。つまり、ひと月に10,000トークンを焼却した場合、循環するトークンの数は変更されないことを意味します。サービスの使用コストは0.001ドルであるため、サービスが月に(10,000*10)/.001 = 100,000,000回使用されている場合、システムは均衡になります。使用量が増加し、月に15,000トークンを焼却した場合、総供給量は減少し、価格上昇圧力がかかります。この価格上昇圧力は、ネットワークから同じ量のサービスを購入するために、より少ないトークンを焼却する必要があることを意味し、それが、システムを均衡に戻します。
同じシステムが逆に機能します。使用量が低下し、ある月に焼却したよりも多くのトークンがミントされた場合、供給が増加し、価格下落の圧力がかかり、より多くのトークンを同じ量のサービスのために焼却する必要が生じ、それがシステムを均衡に戻します。
本モデルは、消費者とサービスプロバイダーの両方が実際に独自の支払い通貨を保有したくないことを仮定しています。むしろ、本モデルは、サービスプロバイダーが一般目的貨幣を保有したいと仮定しています。
本モデルは、提供されるサービスが商品であることを必要としないことに注意してください。新しくミントされたトークンの評価可能な再分配は、サービスプロバイダーが、適当で得あると考える価格に、価格を設定することを可能にします。
Menger Goodsとして、常に余剰供給が市場にあることを考えると、非投機的価値を計算するために使用できる普遍的な数式モデルは存在しません。それにかかわらず、以下を一般化することができます。
価格は、焼却したトークンの数 > ミントされたトークンの数の場合、上昇します。
価格は、焼却したトークンの数< ミントされたトークンの数の場合、下落します。
各モデルを使用する時はいつか
ワークトークンがBMEトークンよりもはるかに多くの価値をとらえることを考えると、チームは、可能な限り、ワークトークンと導入しようと試みる必要があります。しかし、ワークトークンは全般的に適応していません。ワークトークンは、Filecoin、Keep、Truebit、Livepeerなどの最も分散型クラウドサービスに適応しています。これらのサービスは、未分類型コモディティサービスを提供するため、ワークトークンモデルを利用することができます。さらに、ワークトークンはAugurやGemsなどの人的インプットを必要とするサービスに使用することができます。
例えば、冗長性量など、異なるサービスレベルを提供するFilecoinのようなシステムでさえ、ワークトークンモデルを採用することができます。
Civic、Golem、Raiden、Basic Attention Token (BAT)、0x などの他のほとんどのサービスは、BMEモデルを利用する必要があります。これらのモデルでは、サービスプロバイダーは、純粋な商品を提供していません。プロトコル自体以外の他の要素で競合しています。Civicネットワーク上のサービスプロバイダーは、事業開発とパートナーシップ開発で競争しています。0xリレイヤーは、UX、APIの品質、SLA、リストされているトークンなどで競争しています。ウェブパブリッシャーは、BATネットワークにおける差別化されたコンテンツで競合しています。
ICOとトークン配布
ワークトークンモデルを採用するトークンについては、開発チームは、トークン配布を心配する必要はありません。それはなぜでしょうか。エンドユーザーは、トークンを購入する必要はないためです。利用されていないのコンピューティング/ストレージ/帯域幅リソースで利回りを求めるサービスプロバイダーは、利用されていないハードウェアでお金を稼ぐ方法を比較的早く思いつきます。AwesomeMinerのようなサービスは、最も収益を上げるネットワークに資源をダイナミックに割り当てるワークトクンベースのステーキングプロトコルで頭角を現します。1protocolはすでにこれに取り組んでいます。
残念ながら、BMEモデルにはこれを同様の利点がありません。BMEモデルを導入しているシステムは、エンドユーザーがサービスを利用できるように、何百万人もの人にトークンを持たせる必要があります。
価格設定(サービスの)
ワークトークンを使用するシステムでは、サービスの単価をネットワークレベルで設定する必要があります。個別のサービスプロバイダーは価格を設定することはできません。Filecoinのフリーマーケットアプローチ(各マイナーは競争が激しい市場で自分の価格を設定します)に比べて、これは、よりひどいものに聞こえます。しかし、実際には、同じネットワーク内のプロバイダーではなく、異なるネットワーク間のプロバイダーの間で競争が起こることになります。これは、AmazonとGoogleがそれぞれのクラウドに1GBのデータを保存するために価格を設定する方法に似ています。
BMEを導入するシステムでは、あらゆるサービスプロバイダーが自分の価格を設定することができます。
ガバナンス
一般的な「お金としてのトークン」モデルを導入するトークンについては、多くの起業家は、ユーザーがガバナンスで発言権を持っていると仮定しています。これは実際には、本当である可能性は低いのです。速度の問題のため、消費者はトークンを保有せず、そのためステークベースのガバナンスモデルで投票することはありません。一度にトークンを10秒間だけ保有するつもりなのに、ガバナンス問題で投票する時間を取るのはなぜでしょうか。
ワークトークンモデルは、市場の供給側に独占的にステークベースの投票を移動することで、この真の状況を受け入れています。これは、従来の株式保有者が競争が激しい市場で企業(供給側)が何をすべきかを投票するという意味で、分散型株式により似ているように感じます。
BMEモデルでは、トークンはお金として機能しています。BMEが導入されていない独自の支払い通貨と比較して、BMEがステークベースの投票ガバナンスにどのように影響を与えるかは不明です。
ネットワーク効果
これらのモデルのどちらも、一般的な「お金としてのトークン」モデルと比較して、ネットワーク効果に大きく影響するものではありません。ユーティリティトークンのネットワーク効果は、トークン自体の流動性に基づいていません。彼らはプロトコルの本質的な性質に基づいています。例えば、0xのネットワーク効果は、ETHとZRXの間の流動性ではなく、0xプロトコルを使うすべての取引ペアのグローバルな流動性プールのネットワーク効果です。ZRXトークンがBMEモデルを採用した場合、グローバルな流動性プールは変わりません。同様に、Filecoinのネットワーク効果は、(世界的な飽和状態に近づくと、限界レベルのマイナーごとの価値の減少により)約log(n)になり、ワークトークンと独自の支払い通貨において大きく異なるものではありません。
ワークトークンネットワークの拡張
ワークトークンモデルでは、ネットワークの使用率と価値が増加するにつれて、興味深い現象が出現します。
ネットワークを立ち上げる時点で、私はすべてのKeepトークンの1%を所有しており、Keepネットワーク全体が300のミッドレンジのAWSサーバーで動いていて、市場の投機家がいないとしましょう。この作業を実行するために、私は3つのミッドレンジAWSサーバーが必要です。さて、次の年でKeepトークンの需要は100倍になり、私がトークンを一切売らないとしましょう。その需要を満たすために、私は300サーバーを管理する必要があります。
しかし、私は300サーバーを管理したくないのです。それは私にとってあまりにも複雑です。
どうしましょう。私は、オープン市場で私の自分のトークンを売ることができます。市場は、当然、トークンを一年前の値段の100倍の価値とするはずです。それは、ネットワークのキャッシュフローが、1年前の100倍だからです。
ネットワークが、私がサービスプロバイダーとして成長できるよりも速く成長した場合、それは問題ないです。私は、私のトークンを他の誰かに売るだけです。1protocol やそれに似たものを使用して、私はトークンを他の誰かに貸し出すことができるかもしれません。
合成トークン
これらのモデルのいずれについても、ある特定のトークンが単一のスマートコントラクトのプラットフォーム上に存在すると仮定してはいません。ワークトークンとBMEモデルの両方は、スマートコントラクトのネットワーク効果の誤解で説明したように、チェーンをまたいで存在する合成トークンと互換性があります。
結論
Ethereumは、初めてプログラム可能なお金を取引するために、開発者、サービスプロバイダー、消費者に、キャンバスを提供します。ワークトークンとBMEモデルは、プログラム可能なお金によって生み出された機会の2つの例です。プログラム可能なお金の設計スペースは、広く開放的で、全く未開拓です。新しいモデルと仕組みが出現します。
暗号化のエコシステムが成熟するにつれて、開発者はこのエッセイで示されたアイデアに基づいて、実験し、微調整し、構築します。そうすれば、ユーザー体験を低下させることなく、そのネットワークのネイティブトークンの価値をとらえる新しい創造的な方法を見つけます。
最後に、皆さんのフィードバックをお待ちしています。質問やアイデアがある方は、research@multicoin.capitalにメールしてください。このエッセイで、膨大な内容を発表しました。私は、一般の方々から学び、このエッセイで提示されたアイデアとデザインについて繰り返しお伝えするのを楽しみにしています。
Matt LuongoとJames Prestwich(Keep)、Doug PetkanicsとEric Tang(Livepeer)、Jon Choi(Ethereum Foundation)、Will Peets(Papps Capital)、Matt Huang(Sequoia)、Gustav Simonsson(Orchid)とその他の方々に、このエッセイにアイデアをいただいたことを感謝します。
更新 – 2018年4月18日
LivepeerのDoug Petkanicsは、ワークトークンモデルに価格発見を追加するソリューションを提案しました。
- プロトコルはラウンド順に進みます。
- ワーカーノードは、いくつかの作業単位で価格を広告し、次のラウンドの間にロックされます。
- ラウンドの最終X%(例えば10%)では、あらゆるワーカーノードが提供する最低価格がロックされ、他のワーカーノードに許可される価格変更は、この最低額までの価格の下方修正です。この効果は、すべてのノードが、提示されている最低価格にマッチするオプションがあることです。
- ユーザーは、支払いする意思がある最大価格を提示します。その価格の<=(同額以下)を提示したワーカーノードは、ワーク可能とみなされ、ワークはステークに比例して、それらに分配されます。
ノードは、最低価格にマッチするオプションがあったので、ステークに比例して分配されたワークを行うことを事実上選択したことになります。しかし、その価格が、収益を上げるには低すぎる場合、ノードは2番目、または3番目の低価格に集中する可能性があります。この時点で、ユーザーが、最低減の価格しか提供できない場合、その価格で単一または非常に少数のノードが、全キャパシティを取り扱うことが不可能な場合を除いて、ネットワークはキャパシティプランの問題に直面するリスクを負います。これは、解決できますが、実行するには少し複雑な、また異なる問題です。キャパシティの問題は、ワークが短時間のうちに受領されて完了するのにより高い価格を提供する必要があることを見て、決定を下すユーザーだけにとって過酷です。
最後に
- ハードウェアビジネスでは、50%の営業利益率は高いですが、Fileconは、ハードウェアは収入を生み出すことがないため、ハードウェアコストがないという点で異なります。また、Filecoinネットワークのほとんどのサービスプロバイダーは、オーバーヘッドがない(賃料なし、従業員なし)可能性が高いのです。
** これは「似たもの同士」の比較ではないことに注意してください。それは、異なるものの比較です。「お金としてのトークン」は、サービスプロバイダーに支払われる収入の一部として評価され、ワークトークンは、複数のキャッシュフローとして評価されます。キャッシュフローには、経費が含まれます。サービスプロバイダーに支払われる報酬は含まれません。
BMEのバグ:BMEモデルには1つの問題があります。それはアービトラージする人たちです。この問題は、簡単な例で、最もよく理解してもらえます。BMEを実装するプロトコルが24時間ごとに100トークンをミントするものとしましょう。23時間50分の時点で50トークンだけが有機的に焼却された場合、アービトラージする人にはプラスのROIが保証されているため、49個までの追加トークンを恣意的に焼却する動機を持ちます。
これは、BMEを実装するトークンが永久にデフレになることを意味するので、問題となります。アービトラージする人は、サービスの使用のためのオーガニックな需要が減少する場合でも、その供給が決してインフレ状態にならないことを保証します。
この問題の深さを、時間間隔をEthereumでは15秒の1つのブロックに減らすことで、減らすことができます。単一ブロックの時間を使用すると、アービトラージする人は、アービトラージするものがなくなります。しかし、ミントするスケジュールがこれほど短い場合、マイナーは、ブロック内のトランザクションの順序を操作することによって、上記のように、アービトラージする人になる動機を持ちます。
この問題の解決法は、commit/revealスキームです。0xのWill Warrenは、このエッセイで、commit/revealスキームについて説明しています。将来的には、これはzk-SNARKsを使用して対処することができます。
Factomは、一定数の既知のサービスプロバイダーが存在する連合ネットワークモデルを使用するため、この問題に対処する必要はありません。また、各連合サーバーは、同額の支払いを保証されています。
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